治療を受ける

不調を改善するための方法として治療を受ける、という選択肢があります。

治療にも2つあります。不調を改善するための治療と、不調に繋がらないようにメンテナンスするための治療です。

車に例えるなら前者は修理、後者は定期点検やメンテナンス、オイル交換のようなものです。

普通は治療というと前者を指します。病院で薬をもらって飲むのも基本的に不調の改善のためです。

不調の改善というのはそもそも身体がマイナスの状態になっているものをゼロかプラスあたりに持ってくるものです。少し良くなったとしても、改善している途中はまだマイナスですから、治療間隔を開け過ぎたり、少し調子いいからと無理しすぎたりしてマイナスのところで浮き沈みするより短いスパンで治療を受けて早めにゼロかプラスにするのが得策です。

車の修理だと完全に治るまで走るわけにはいかないですが、人間の不調の場合は途中でも我慢して無理できるようになっているので難しいところではありますが、あまり早めに見切りをつけない方が長い目で見ても不調で苦しむ時間は少なくなります。

ちなみに不調の改善をするにあたり、原因のはっきりしている怪我なら整骨院で保険を使って治療できます。原因不明のもの、慢性的なものなどは基本的に保険外の実費治療になるということは参考に覚えておくといいと思います。

さて、一方のメンテナンスの治療はゼロやプラスの状態から落ちてきたものを維持したり、戻したり、場合によってはさらに上に引き上げるためのものです。不調の改善の場合ほどに頻繁でなくてもいいですが、症状のある無しに定期的に受けることによっていい状態を維持できます。

治療院に来る方で、最初からメンテナンスを考えている人はあまりいないと思います。ほとんどは不調の改善のために来院し、その後の様子見や定期チェックとしてメンテナンスの治療に移行します。

怪我の場合には怪我そのものの痛み、腫れ、損傷(折れた、位置がずれた)などが無くなると治ったと考えがちですが、実際には完全に修復されているわけではない上、怪我をしたことで生まれた微妙な動きづらさや違和感を放置しておくと後遺症につながります。数年後、忘れた頃に後遺症が出てくるケースもあるので、十分に時間をかけて治療した方が後々のためにもいいです。

慢性的な不調の場合は日常生活の中に不調を引き起こす要因があることが多いです。治療によって良い状態になっても、日常生活を送る中で時間と共にまた不調に近づいていくことが圧倒的に多いわけです。

車も定期的にメンテナンスして、乗っていては気づかないような故障の兆候を見つけて除いていくと長く安全に乗れるのと同じで、人間の身体も不調の兆候を早めに見つけて改善しておくと、快適な状態で毎日を過ごせます。車以上に人間の身体は繊細にできているので、実は身体のメンテナンスは超がつくほど重要です。

治療のメリットは自分でできない不調の改善や身体の調整をしてもらえること、定期的に続ければ、不調が出てくるのを事前に防ぐこともできます。

自分の身体を治療家任せにしていると、治療院がお休みの日に不調になったらどうしようもなくなるのでは?と思うかもしれませんが、定期的に通院してメンテナンスする意味はそこにもあります。不調に対して先手を打っておくということですね。

治療院を選ぶ時に、治療技術、治療院の雰囲気、治療家との相性、時間的、経済的コストなどなど、判断材料は沢山あり、選ぶのは大変ですが、かかりつけ医以外に、かかりつけの治療院があると安心です。自分に合うかかりつけの治療院を是非見つけてください。