自爆型の話
前回、怪我の仕方で自爆型という話をしました。
普段運動していない人が急に走って肉離れしたとか、日常の動きの中で違和感を感じていたが放置して悪化し、動かせないくらいになってしまったとかのパターンです。
自分の動きのせいで怪我をするので自爆という言葉を使いましたが、これは怪我をした本人は自爆とは思っていないと思います。急に動いたのが悪い、徐々に痛みが出てきたから仕方ない、と思いがちです。
これは、自分の身体の状態を把握できていない、とか、身体の出しているサインを受け取っていない、あるいは無視していることによるものです。
運動していないならちょっとずつ様子を見て、今の自分の出せる範囲内の動きで走ればいいわけですし、動きの中で違和感を感じたなら、違和感を感じないものに修正しながら続けるか、休憩して負担をリセットするタイミングを作ればいいことです。
当たり前といえば当たり前のことですが、この当たり前のことができない、あるいはしづらい身体であったり、環境であったり、考え方が根底にあります。世の中全体が身体を省みない感じになっているようにも感じます。
人生という大海原に、人生の荒波に、などと人生を船旅に例えた表現を聞くことがたまにありますが、大海原に飛び出すには船が絶対に必要ですし、船壊れていたり、装備の調子が悪かったりすると順調な船旅はもちろんできません。
人生が海だとしたら、船は人間の身体です。
生きている間はどんな活動も経験も自分の身体無しにはできません。
自分の身体のコンディションが人生を歩む上で、どれほど重要なことかというのは言うまでもないことで、身体の不調を感じたことがある人ほど、その重要性は実感していることだと思います。
一昔前と比べると、治療にしてもボディワークにしても、色んなものが情報として見つけやすく、実際に受けやすくなっています。
身体に関すること以外でも、当たり前のようなことこそ、プロに任せてみると、自分でやった時との差が歴然と出たりします。
自分の身体を時々はプロに任せてみると違った景色が見えてくるかと思います。